ヴィクトリア気分で:英国と紅茶のあれこれ

イギリス人は、本当に紅茶をよく飲むと思う。
『17歳の肖像』で悲しみに暮れて部屋にこもるジェーンのために、パパがそっとドアの前に置いたのも紅茶だし、『ダンケルク』で、傷ついた兵士たちが乗り込んだ船で配られたのも、ジャム入りブレッドと熱々の紅茶だった。
『ハリー・ポッター』でハグリットが雑に紅茶を淹れるシーンも記憶に残っている。
『くまのプーさん』にも『パディントン』にも登場するし、楽しいときも悲しいときも、憧れの英国の物語には、いつだって紅茶とティー・ポットが背景のひとつにある。

英国式ティー・タイムの種類は、ざっと数えても10ほど存在する。
朝目覚めてすぐのアーリー・モーニングティーと、朝食時のブレックファスト・ティー、休日や来客時の午後4時ごろにいただくアフタヌーン・ティー、夕食後にくつろぎながらミルクティーやチョコレートをとるアフターディナーティーなど、ここでは説明しきれないほど。
その中で、私たちにとって一番なじみがあるのは、アフタヌーン・ティーではないだろうか。

1840年頃に第7代ベッドフォード公爵夫人のアンナ・マリアによってはじめられたというアフタヌーン・ティー。
まだ一日2食が常識だったころ、社交の時間として夕方頃にティー・タイムをはじめたことが由来とされており、格式高いものとして発展された(ちなみに、アフタヌーンティーは上流階級だけの特権であり、労働者階級のティー・タイムは「ハイ・ティー」と表現される)。
下段から順にサンドウィッチ、スコーン、ケーキの順にいただく。
スコーンにはクロテッドクリームをたっぷりつけて!
マナーは検索すれば星の数ほど出てくるから、ここでは割愛。

イギリス人はみんなミルクティーが好き、ていう記事も読んだことがあるけれど、ブライトン出身の知人はいつもリプトンのストレートを飲んでいるから、人によるんだと思う。

私は、ミルクをたっぷり入れて飲むのが好き。
紅茶にいちごジャムを入れて飲むのも好き…と思ったら、それはロシア式の飲み方らしい。
やっぱり紅茶って奥深い。

SELECTION: England

■TWININGのアールグレイ

https://www.twinings-tea.jp/products/
スーパーマーケットで買える、最高クオリティのティーバッグ。
特別なコツがなくても、誰でも手軽においしく淹れることができるのもポイント。
本国ではMark’s and Spencerの紅茶も人気。
WalkersやMacVitie’sのビスケットと一緒に、気軽なティー・タイムを。

■ダウントン・アビー

20世紀前半のイギリスを舞台に、伯爵家を描いた人気ドラマシリーズ。
メロドラマの中に世界大戦や社会情勢なども織り込まれていて、その時代背景を密に感じ取ることができる。
物語に登場する、数々の紅茶のシーンも見逃せない。
紅茶の入れ方やティーカップの持ち方、細やかな仕草まで、「ダウントン・アビー式」のアフタヌーン・ティー作法を学んで。