ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018で出会った音楽家たち

引き続き、『ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018』のこと。
今年出会った、素晴らしい音楽家たちをご紹介します。

🎼マリー=アンジュ・グッチ(p)

若干16歳でパリ国立音楽院からピアノ演奏の修士号を授与され、ウィーン音楽院で指揮を学んだ早熟の天才ピアニスト。演奏だけでなく音楽分析の知識にも長けており、さらに3ヶ国語を流暢に話す頭脳派でもあります。
ルネ・マルタンも様々な媒体で是非きいてほしい!と推していた新進気鋭の若手アーティスト。
英知溢れるショパンと力強いラフマニノフは、一度聞いたらもう釘付けに。
末恐ろしい19歳、これからの演奏も注目していきたい存在です。

🎼アレクサンドラ・コヌノヴァ(Vn)

1988年モルドヴァ生まれ。ハノーファー音楽大学を経て、ローザンヌ音楽院でR.カプソンに師事。
じつは鑑賞を予定していた公演に間に合わず、空いた時間でふらっとチケットを買い求めて聴いたのですが、コヌノヴァの端正なヴァイオリンにすっかり惚れ惚れ。一音一音を確かめるように丁寧に弾き込まれたベートーヴェンのヴァイオリンコンチェルトは、大ホールなのにまるでサロンコンサートのようにあたたかな空間を作り上げていました。

🎼フローラン・ボファール(p)

今年1番の出会いといっても過言ではないほど、心酔してしまったのがフローラン・ボファール。
12歳でパリ国立音楽院へ入学したのち、メシアン夫人イヴォンヌ・ロリオに師事。88年〜99年にはブーレーズが創設したアンサンブル・アンテルコンタンポランでピアノ・ソリストを務めたというプロフィールからすでに気になる存在でしたが、期待を裏切らない素晴らしい演奏でした。
プログラムはリゲティ《ムジカ・リチェルカータ》《ピアノのための練習曲》、ストラヴィンスキー《ピアノ・ラグ》《タンゴ》。
リゲティの音楽はミクロ・ポリフォニーといって、トーン・クラスター(全音または半音、四分音符といった狭い音程感覚で密集する複数の音)を構成するそれぞれの音を複雑に動かし、ゴチャゴチャとした変化を与えて新たな響きを生み出すという独自の技法を用いています。
そんなミクロ・ポリフォニーの響きを最大限に引き出した、空気の振動まではっきりとわかる力強く表情豊かな音色は、一音も聴き逃したくないほど。その圧倒的な世界観に、みるみるうちに引き込まれてしまいました。

来年への抱負としては、もっとクラシック以外の公演を聴くこと。
ジャズや民族音楽にも積極的に足を踏み入れていきたいです。
ジャズ好きの方がいましたら、ご指導のほどよろしくお願い致します!